これからの時代、何が起こるかわかりません。
災害、事件、事故。
子どもには、厳しい状況の時にも上手く切りぬけて生きていって欲しいと思いませんか。
私は、子どもたちに「たくましさ」を身につけて欲しいと日頃から思っています。
では、何か事故や事件がに遭遇した時。
あなた自身はうまく切りぬけたり、乗りこえたりできそうですか?
知っておきたかった「トラブル対応の3ステップ」
私は、新卒で就職して仕事をしていた時、トラブルに遭遇。
その時に、自分が何をどうすればいいのか全くわからなくて立ちすくんでしまったことがありました。
屋外イベントの運営中に、激しい突風と雷雨に見舞われて、出展者さんのテントが一斉に空に舞い上がり、次の瞬間に落ちてきました。キレイに陳列されていた商品は、一瞬にしてぐちゃぐちゃになり、降りだした雨は瞬く間に豪雨となりました、地面が揺れるほどの音で雷が鳴りはじめました。
私はイベント運営チームの一員でしたが、先輩たちが対応に走り回るなか、自分が何をすればよいのか全くわからなくて、先輩に言われるままに動きました。
そして、言われたことを終えてしまうと、今度は「何かをしているフリ」を演じることしかできなかったのです。
勤務していた会社ではイベントやプロジェクト運営の多い仕事をしていたので、その後もいくつも事件は起こりました。何度も危機に合い、その度に立ち尽くして観察することしかできなかった私。
申し訳ない気持ちや恥ずかしい気持ち、府外ない気持ちを抱えながら学んだのが、このトラブル対応の3ステップです。
まずは人の命が一番大事。ケガ人はいないか、困っている人はいないかを確認します。
例えば交通事故を目撃したり、公園で突然泣き声が聞こえたりした時なども、
まずは誰かの命が危機にさらされていないかを確認し、安全を確保します。
目の前の人の命の安全が確保できたら、二次災害に注意します。
二次災害とは例えば、ぶつかった車に気を取られて、後続車にひかれるなどのことが予想されます。
泣いている子どもに注意を向けている間に、もう一人の子どもがいなくなるなども考えられ、それを防止するのが二次災害への対応です。
まず目が行きがちなこの「周辺の処理」は最後なのです。
命の安全が確保され、二次災害がおきないように対応した後に、目の前のものを処理します。
例えば、上記の屋外イベントでの雷雨の場合、全員屋内に避難して命の安全を確保したのち、洪水や停電や火事場泥棒などへの対策をします。その後、風でとばされた物の処理などを行います。
おそらく、トラブル対応って、つきつめればこれなんだと思います。
どうしてこういう大事なことを誰も教えてくれなかったのでしょう。
家庭でも、学校でもいいから教えてくれたらよかったのに。
もしかしたら、教えてもらっても自分が危機を感じていなくて身につかなかっただけかもしれませんが。
何かあった時の対応って、気が利くとかできる人とかではなく、
知っていればできるし知らなければできない「単純なスキル」だと思うんです。
だったら親が子どもに教えてあげれば良いのではないか、そう思いました。
食卓で子どもに教えてやれること
ところで子どもってよくこぼしませんか?
味噌汁とか牛乳とか。
正直、本当にイライラするし「またこぼしたの?」と言いたくなります。
そんな時私は、「よし!これはトラブル対応の練習をする場面だ」と、
自分に言い聞かせるようにしています
子どもの年齢にもよりますが(笑)。
5歳位まではまぁほとんど私が片付けます。
6歳くらい、小学生になったら、
本人にやらせればトラブル対応を教えるよい機会です。
子どもが「あ!」「こぼしちゃった!」となったら、
「はい。どうするんだっけ?」と聞きながら一緒に手を動かします。
「1、 人命救助!」と言いながら、
子どもに「大丈夫?熱いのかからなかった?」と聞いてやります。
それから「他の人が大丈夫かも聞いてみてね」と親が言います。
すると子どもは「大丈夫?」と兄弟や近くにいた人に聞くことができます。
自分も含めて、人に被害が及んでないかを確認します。
もし誰かが被害を被っていたらその手当てを1番にします。
火傷がないか、目に入らなかったかなども大げさに確認します。
それが無事に終われば、
「2、 二次災害の防止!」と言いながら
次にこぼれそうなものはないか確認します。
テーブルのはじっこにもうひとつ今にも倒してこぼしそうなコップなどがある場合があるのです。
また、味噌汁がこぼれたことによって、誰かが滑って転びそうな状況になっていないかなども確認させます。
それがクリアしたら
「3、 周辺の処理」です。
タオルやら雑巾やらを持ってきて、
テーブル、椅子、床を一緒にキレイに拭きます。
「あ~、終わったね。
確認しよう。1、人命OK! 2、二次災害大丈夫! 3,周辺の処理終了!」
で子どもとハイタッチです。
「味噌汁がこぼれた」災害を、「トラブル対応の学習の機会」と捉えることで、
私のイライラも多少は違う方向へ向く気がします(笑)。
「味噌汁がこぼれる」って本当に嫌ですよね・・・。
「またこぼしたの! 怒」から
「また学習の機会が増えましたね」に、自分の気持ちが変わればいいなと思っています。
正直、まだその領域まではいっていませんが(笑)。
努力をしているところです。